
日本文化の羽子板のことを知ろう
最終更新日 2023年4月27日 by rradiatordir
「羽子板の歴史や由来が知りたい」
「羽子板ってどうやって作られているの?」
「羽子板の選び方を知りたい」
日本には他の国にはない文化や楽しめることがたくさんあります。
便利なツールもいいですが、日本の素晴らしさを感じられるものも積極的に試してみるべきです。
その一つが羽子板になります。
大人は子供の頃に遊んだ経験が少なからずあると思われますが、今の若い世代は触ったことどころか見たこともないという人が少なくないのが現状です。
羽子板とは
羽子板はお正月に行われる羽根つきをするための道具で、昔から親しまれてきました。
羽根つきは平安時代まで遡り、毬杖という遊びに由来すると言われています。
木製の杖つえを振って木製の毬を弾いて、相手の陣地にその毬を打ち込む遊びです。
この遊びが時代と共に変化していき、杖が板になって、毬が羽根に変わったことで羽根つきに変わったとされています。
歴史を知ることで、より羽根つきに興味が持てるようになるはずです。
戦国時代は羽根つきは遊戯としてではなく、祭礼の意味で行われていました。
神事としての祓いや縁起物として色彩を帯びるようになり、正月には厄払いの魔除けとして女性に贈る習慣があったみたいです。
江戸時代になると武家の間で女児の誕生に伴う贈答品として選ばれるようになって、それが一般庶民へと広がっていきます。
羽子板は江戸押絵の人気が高い
羽子板は江戸押絵の人気が高いです。
東京都墨田区、江東区、葛飾区を中心に作られる工芸品となっているので、知っている方が結構いるかと思われます。
布に綿をくるんで、それを板などの台紙に貼ることで立体的な絵を作成する技法です。
毎年、その年のニュースや話題となった人物を題材として作られているものも江戸押絵の技術によって作られています。
江戸押絵の特徴は華やかなデザインになります。
立体的に作られているので飛び出すようなデザインになっていますし、飾り一つひとつが繊細で技術力の高さが感じられます。
羽子板の製造工程
製造工程は大きく分けて3つあり、押絵作りと面相描き、組み上げです。
押絵作り
押絵作りは最初に下絵を描いて、型を作ることからスタートします。
下絵の段階から立体的にすることを考えながら設計することがコツです。
下絵だからといって適当に設計してしまうと、バランスが悪くなったり、理想的な立体にはなりません。
型を作成した後はそれに合わせて布を裁断して、この時も中に綿を入れることを想定しながら作ることが必要です。
一般的なサイズでも50個以上のパーツが使われています。
パーツの切り出しの後は綿を入れる作業です。
型を取った紙と布の間に入れて、糊をつけてコテで圧着していきます。
ふっくらした仕上がりになるように気をつけることが重要です。
面相描き
押絵作りが終われば、次は面相描きになります。
日本画で使われる面相筆が使われて、表情の仕上がりは完成度に大きく左右してしまうため、熟練の技が求められます。
表情の仕上がりが結構異なるので、品質の高さは表情を比較すれば容易に比較することが可能です。
組み上げ
最後は組み上げ作業になります。
彩色されたパーツを土台に取り付けるため、表面から釘打ちを行います。
華やかな江戸押絵は熟練の職人が丁寧にいくつもの工程を時間をかけて作ることによって生み出されています。
羽子板を購入する際の注意点
これから羽子板を購入しようと考えている方は、職人のスキルの高さをチェックして選ぶことをおすすめします。
細かく見てみると雑な作りになっていたり、パーツが上手く取り付けられていない、表情のデザインがイマイチなど問題がある場合があるので気をつけてください。
子供や孫への贈り物として購入するわけなので、せっかくなら大事にしてもらえるものを選ぶべきです。
購入する店を比較する際は、実際に利用した人の意見も参考にした方がいいです。
利用してみないと分からないことがあるので、かなり参考になる情報が得られます。
使える情報は積極的に活用した方が、良い選択ができるはずです。
優れたものだとかなり価格が高いものがありますが、職人が少なくなっているので仕方ないです。
安いものを選んでしまうと、すぐにダメになってしまいます。
オーダーして作ってもらうことも可能
お祝い用の羽子板は手づくりの製品がほとんどです。
人気のデザインは数に限りがあるので、早めにチェックしておくことも大事になります。
購入したい時に売り切れていて、妥協して選ぶことのないようにしてください。
オーダーして作ってもらうことも可能です。
オーダーにすれば他にはなりオリジナルの羽子板にしてもらえます。
価格がかなり高くなるかもしれませんが満足度が高いので許容できると思います。
長い歴史がある日本文化をこの先も継承していくためには、多くの人が興味を持ち続けることが必要です。
現在は様々な製品がIT化で大量生産されている時代ですが、職人によって丁寧に作るものが残っているのは高く評価できます。
まとめ
日本人だから作ることができますし、ここまで継承することができたはずです。
まずはどういうものなのかを知ることから始めてみてください。
学ぶことでどんどん知りたいことが出てきます。