
神社本庁はどんな仕事をするのか
最終更新日 2023年4月27日 by rradiatordir
「神社本庁の歴史が知りたい」
「神社本庁に属さない神社ってどこ?」
「神社本庁へ参拝する際のマナーを知りたい」
神社本庁とは通常の神社を束ねる存在であることは事実ですが、具体的にどんな仕事をするところなのかよくわからない人も少なくありません。
実際に様々な役割があるといわれていますが、どんなことをする組織なのでしょうか。
そもそも1945年10月にGHQにより、神道指令を日本政府に出されたことが本庁誕生のきっかけとなってます。
戦前の宗教団体法が廃止され、宗教法人令が公布されたことを期に、大日本神祇会、皇典講究所、神宮奉斎会の3団体が中心となって設立されました。
GHQでは神道が力を持つことを危惧していた
GHQでは神道が力を持つことを危惧していたため、厳しい弾圧が課せられたといいます。
神社買いが生き残りをするために、3団体を中心に合同し、新たな1つの団体に生まれ変わったのが基本的な特徴で、1946年に誕生しました。
神社本庁では日本国内の神社に対して格付けを行っていますが、国から出る補助金の金額を決めるためのものであり、神社に優劣をつけているわけではありません。
ほかの宗教団体とは異なり統一的な協議がないのも特徴の一つで、敬神生活の綱領と呼ばれる3つの綱領が存在しています。
「神の恵みと祖先の恩に感謝し、明るく清いまことを以て祭祀にいそしむこと」、「世のため人のために奉仕し、神のみこともちとして世をつくり固め成すこと」、「大御心をいただきてむつび和らぎ、国の隆昌と世界の共存共栄とを祈ること」となっています。
神社本庁では約8万社の神社を包括
現在神社本庁では約8万社の神社を包括しており、各都道府県に神社庁と呼ばれるものを設置して効率よく活動できるようにサポートしているのが特徴です。
かつてはそれほど厳密に管理するようなことはありませんでしたが、戦後のGHQによる影響から現代のような形になっています。
戦前には政教分離が現在ほど定着しておらず、戦後になり宗教と政治は距離を置こうということになりました。
かつてのように宗教が政治に影響を与えることなく、逆もないように配慮した結果です。
神道そのものは日本独自の宗教であり、すでに数千年は経過しているのも特徴となります。
縄文時代から弥生時代にまでさかのぼるのではないかという説もあるほどです。
伊勢神宮を本宗としている
伊勢神宮を本宗としているけれど、神社ごとに優劣があるわけではなく、個性を理解し、認めているのもポイントとなっています。
ただ、一部の神社は考え方や宗教間の違いなどを踏まえて、加入をしていません。
出雲大社をはじめ、日光東照宮・靖国神社・富岡八幡宮・金刀比羅宮などです。
出雲大社は本庁とは違った宗派となっているため加入をしておらず、靖国神社はもともと加入をしませんでした。
宗教間だけではなく様々な事情により合わないと感じたところは離脱をしているのが実情です。
なお、一度離脱してから再加入をしているところもあります。
明治神宮で、2004年に一時的に離脱をしましたが、2010年には復帰をしているため、離脱をしたからと言って復帰ができないわけではないようです。
香川県高松市内にある縁結びで有名な冠纓神社(かんえいじんじゃ)の場合をはじめ、宇佐神宮など様々な事情があって離脱をしたり、離脱をしたわけではないけれどトラブルとなっているところもありますがあくまでも一部の団体となっています。
神社本庁の基本的な仕事
基本的な仕事は地域の人との交流を通じて神道の普及・氏子の育成に努めるだけではなく、多くの人々が健康で安全に過ごせるようにサポートをするなどの仕事を行っているのもポイントです。
過疎化している地域のイベントを盛り上げるのに尽力をしているなど、地域のイベントを盛り上げることや、過疎地域での高齢者をはじめとした住民が安心して暮らせるようにサポートしているところもあります。
他の団体と連携して活動していることも少なくありません。
これ以外にも神社の宮司を決める仕事も行っています。
宮司を決めるときにはさまざまな話し合いの下で行っているのも特徴ですが、基本的には世襲が基本です。
宮司の家の嫡男が世襲を拒んだ場合には次男以降の子供が後を継ぐこともあるといわれています。
基本的に宮司は定年がないため生涯宮司でいて、亡くなったときに改めて宮司の家の人の意見を聞いて跡継ぎを選出することが少なくありません。
神社本庁のホームページでは神社へお参りするときの作法や、玉ぐしの意味などを分かりやすく紹介しています。
そのため、初詣のときに参拝したいけれど正式な作法でなければ怒られるのではないかと考える人は、一度ホームページをチェックしたほうがいいです。
まとめ
ホームページでは初心者でもわかりやすく作法や神社独自のお賽銭・お守り・玉ぐしなどについて紹介しています。
節目ごとの行事のときに参拝に行く人も多いことから、七五三や厄年のときの厄払いなどに関しても正しい作法を行って参拝することができるよう、ひっそりとサポートしているのがポイントです。
お参りするときに正しい作法で行うと神様が喜ぶという説もあるため、覚えておいて損はありません。