
朋和産業さんに学ぶ。食品のパッケージで時代を感じる
最終更新日 2023年4月27日 by rradiatordir
食品の中には、ロングセラー品も多くあります。
現在50代などの人の中には、子供の頃から食べ続けている愛好品がある、このように感じる人も多いかと思われますが、パッケージデザインはあまり記憶にないけれども殆ど変わっていないのではないか、ふと考えたことがある人も多いのではないでしょうか。
パッケージは食品の顔でもあり、消費者が商品を選ぶときの目印になるものですから大幅なデザインを変更してしまうと消費者はいつも買っているものがなくなったなど他の商品を買う恐れも出て来ますよね。
定期的な変更はその時代に合わせて必要になるけれども、全く異なるものに変えてしまえば消費者は遠ざかってしまうなど程々が肝心といえましょう。
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レトルト品とは?
レトルト品は非常に便利な食品ですが、レトルト品は元々は蒸留釜という化学用語でレトルト殺菌に使用される袋をレトルトパウチ、殺菌が施されたものをレトルト品と呼ぶといいます。
缶詰もレトルト品に分類されるもので古くから存在していますが、一般的にこのようなものは袋にパックされている商業利用品をイメージされる人は多いのではないでしょうか。
そして、それの第一号となるのが1969年に発売されたボンカレーの第一号です。
パックごとお湯の中で加熱すれば手作りカレーと同じく美味しいカレーを食べることができる、初めてそれを食べたことがある人などはかなり驚いたのではないでしょうか。
このボンカレーも2021年ではロングセラー品の一つになっていますが、パッケージは時代と共に変化していて現代の商品には女優さんなどの写真は掲載されていませんが、その昔のものには女優さんの写真が和服姿で掲載されていた、このようなことを知っているのは当時10歳前後以上の人々であり、現在は50代以降と考えられます。
女優さんの写真は掲載されないデザインに変化
1978年になると、女優さんの写真は掲載されないデザインに変化しています。
1970年代以降は経済が加速化し都会を中心に核家族化が進んだ時代、これにより日々の食事は個食化が進むようになりました。
漫画のサザエさんは昔の時代の家族の象徴であり、一つ屋根の下に3世代が暮らすといった理想を描いた作品ですが、核家族が進むことで同じテーブルで同じ食事を食べることもなくなる、そして個食化が進んだ時代に登場したのが新しいパッケージデザインです。
美味しくて手軽に食べることができる一食完結型が特徴ともいえるカレーのレトルト品、時代のニーズを先取りして登場したものといっても過言ではありません。
外箱にはおいしさの三重丸がイラスト化されているのですが、このイラストは1989年になると三重丸に輪を追加させさらに輪をかけて美味しくといった意味合いを持たせるものに変化しました。
21世紀のスタンダードカレーを目指しパッケージそのもの一新
2001年は21世紀スタートの年、21世紀のスタンダードカレーを目指しパッケージそのもの一新されていますが、その中身はさらに画期的なものになっています。
従来の味付けの相違点は辛み成分で調節していたけれども、2001年からはフルーティーな甘口とコクや旨味の中辛、そしてスパイシーな辛口の3タイプがラインナップ、それぞれの辛さに合ったオリジナルレシピ品が誕生しました。
2001年のデザインは、1989年のデザインから輪と排除、今までは平面的なものだったけれども奥行きを持たせる立体的なものになるなど、これも時代の変化で改善されたものと言えるのではないでしょうか。
デザインにはカレーの画像が採用されるようになる
2009年になると、デザインにはカレーの画像が採用されるようになりました。
ボンカレーは文字通りカレーのレトルト品であることが認知されているけれども、写真を入れることでおいしさをよりアピールできるデザインになるわけです。
蓋を開けて箱ごと電子レンジで調理、僅か2分間の簡単調理で誰もが失敗することなく作れる、これは写真を掲載することでより高い訴求力ができるようになるわけです。
以降、デザインには画像が採用されるようになりましたが、その都度新しい製品が登場するたびにその商品を特徴づけるカレーの写真が掲載されるなど、ここにも食品のデザインへのこだわりを感じさせてくれます。
まとめ
2018年はボンカレーが発売されてから半世紀が経過した時代、1969年発売当初のデザインが起用され復刻版のような装いで登場しています。
ただ、デザインはそのまま使って作られたわけでなく、箱には50周年を示す50や野菜や肉がボリュームアップしていることを促すメッセージ、当時にはなかったカレーライスの写真や電子レンジなどの写真が追加されました。
これらのパッケージデザインはボンカレーを販売しているメーカーの公式サイトにアクセスすることでその時代ごとのデザインや商品説明を見ることができるようになっていますが、ロングセラー食品を持つメーカーの多くが宣伝用や歴史を振り返る意味において時系列でのデザインを公開していますので、子供の頃食べていた食品の外箱がどのようなものであったのか知りたいときなど便利ですよね。
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