コストダウンと高品質を追求する住宅メーカー
最終更新日 2023年4月27日 by rradiatordir
目次
ロイヤルウッドに学ぶコストダウンの方法とは?
少子高齢化による人口減少が叫ばれている中、核家族化が進むだけではなく家族の在り方やライフスタイルも時代と共に大きな変化を見せており、住宅に対するニーズも多種多様になっています。
かつては住宅メーカーを中心に、屋根や壁のプロフェッショナル、トイレやお風呂など水周りのことならどこの会社にも負けないと言ったそれぞれの得意分野を持った工務店や熟練の職人たちが集い、1つの集合体となって1軒の住宅を作り上げていくのが一般的でしたが、昨今ではそれらの事情も同じように変化を見せています。
多くの一般家庭では経済事情だけではなく節約志向を持ちつつも無理をせず、我慢をして合わせることも無く、自分自身のライフスタイルを満たすための住まいを求めるようになりました。
そのような事情から、住宅メーカー側から自慢の能力をいかんなく発揮した素晴らしい住まいを提案しても、顧客のニーズが少しでも別の場所にあるなら、売買契約を締結するまでにはほど遠いのが現状です。
そんな中で、各住宅メーカーは大改革を求められコストダウンと高品質という相反する両方を同時に実現することが求められました。
住宅の建設が高額になってしまう要因には、前述のような複数の住宅メーカーや工務店が1つの集合体になって施工を行うところにあり、まず顧客と直接会ってプランの立案や設計、交渉などを行う会社と実際に施工を行う会社が別の組織であるだけではなく、下請け業者に業務を請け負ってもらうケースが大多数でした。
そのため中間マージンや事務的手数料が上乗せとなり、トータルコストの増大へと繋がっていました。
全ての組織を一本化して、全工程を1社程度で実施できる体制を作ること
それらを解決するために全ての組織を一本化して、プランの立案から設計、施工までの全工程を1社程度で実施できる体制を作ることで中間マージンを皆無とし、まず一つ目のコストダウンに成功しました。
もうひとつは建築資材の仕入れの問題で、従来型のパッケージであればあらかじめ必要な資材が決まっていれば良いものの、顧客からのニーズに応えるために別の資材が必要となれば新たな入手ルートの開拓から始めなければならないケースでは甚大な社内リソースを消費し、それらの経費はコストへと跳ね返りました。
しかし、過去の取引実績よりも今、よりリーズナブルに資材を調達できる仕入れルートの新規開拓に徹底見直しをする方向へ大きくシフトしたのはもちろんのこと、グループ企業でまとめて大量仕入れをすることでコストダウンをする工夫も見逃せません。
また、昨今の理想の住まいに妥協をしたくないニーズが急増し、もしも要望に応えられなければ他社へ行ってしまうという顧客が急増している中で住宅メーカー各社もカスタマイズへの対応を余儀なくされました。
キッチンやバスルームはデザインや使い勝手に妥協を一切許さない傾向がある
その中でも最も象徴的な例がキッチンやバスルームで、特にキッチンは家庭を支える主婦の方が快適に過ごすためにデザインや使い勝手に妥協を一切許さない傾向があります。
かつてのキッチンに設置するシンクやレンジ、カウンターなどは各メーカーで仕様が決められており、もしも寸法が合わない場合には設置そのものをあきらめて他のメーカーの製品で妥協するというケースも少なくありませんでしたが、昨今はそれでは通用しなくなり、製品開発の時点であらかじめカスタマイズされることを想定した設計がされています。
素材はリーズナブルで標準的な木材や樹脂を使用したタイプの製品だけではなく、衛生観念の高まりから除菌や抗菌加工をされたタイプが人気です。
また、縦横高さのサイズが合わない場合でも、ミリ単位で対応できる製品も登場し、あらゆる設置場所に対応しています。
ユニットバスもカスタマイズを求める波が訪れている
一方のユニットバスは、従来型の浴室と比較して施工の工期が短く済むだけではなく価格がリーズナブルなことから節約志向かつ高品質なニーズに応えるものでしたが、そこにもカスタマイズを求める波が訪れています。
そのため、各メーカーは共通のユニットバスの内部に統一規格の接合部を設置し、まるでブロックを組み立てるかのように自由にパーツを組み込めるシステムを提供し始めました。
従来ならば、入り口を入って正面に鏡があり、サイドに浴槽、反対側にシャワーがあるというデザインがお風呂のスタンダードでしたが、もはやそのデザインに固執する必要は無く、配管の配置スペースさえ許すならば正面の入り口以外のどの面にもあらゆるパーツを設置することが可能となありました。
こちらも素材やカラーにバリエーションがあるのに加えて、保温性の高い新素材を使用した浴槽や節水シャワー、大型の液晶テレビやスマートフォンなどと連携できるBluetoothスピーカーの完備など、最新のテクノロジーも取り入れながら時代の要請に応えています。
これらは住宅メーカーの取り組みのほんの一部に過ぎませんが、これらかも理想の住まいを求める顧客からのニーズに応えるために、コストダウンと高品質への飽くなき追求は続くとロイヤルウッドは言及しています。